紅茶の定番「ダージリン」
紅茶の名前でよく聞かれるのが、「ダージリン」と呼ばれる紅茶です。インド北東部の「ダージリン地方」で育てられることから名前がついており、マスカットのようなフルーティな香りが特徴。芳醇な香りのシャンパンにならって、「紅茶のシャンパン」と称されることもあります。
日本と同様に四季があるダージリン地方では、春・夏・秋の3回茶葉を収穫。季節によって色合いや風味が異なるため、ひと言で「ダージリンティー」といっても摘まれた季節それぞれの味わいを楽しませてくれます。
ダージリンは、スリランカの「ウバ」や中国の「キーマン」と並ぶ世界三大紅茶の1つ。「ウバ」と「キーマン」はあまり聞き覚えがないかもしれませんが、ウバはミルクティー好きの人におすすめの茶葉です。ミルクを入れても負けないフルーティな香りは、ミルクとも相性ばっちり。爽やかなミルクティーを味わいたい人にはぴったりでしょう。
中国原産の「キーマン」は「紅茶のブルゴーニュ酒」と称され、ワインのような赤銅色、バラのような甘い香りが特徴です。収穫量が少なく一般的なスーパーやコンビニでは並ぶことが少ないため、あまり名前に聞き覚えがないのも無理はありません。渋みが少なく、紅茶に馴染みのない人でも飲みやすくなっています。
フレーバーティーの「アールグレイ」
フレーバーティーとは、フルーツや花、スパイスなどの香りを茶葉につけた紅茶を指します。日本でも馴染みのある「アールグレイ」は、茶葉にベルガモット(柑橘系)の香りをつけた紅茶のこと。アールグレイの仲間としてはジャスミンティーやストロベリーティー、アップルティーなどが当てはまり、香りを楽しみたい方におすすめです。
フレーバーティーの場合、茶葉よりも香りがメイン。そのため、どのような茶葉を使ったとしても「(○○ベースの)アールグレイ」と呼ばれます。柑橘系の香りに癒やされたい方はアールグレイを選ぶと良いかもしれません。
「アッサム」や「セイロン」も定番
「アッサム」も比較的よく聞かれる種類で、ダージリンと同じくインドのアッサム地方で栽培されている紅茶。甘さとコクが特徴で、ミルクとの相性も抜群です。
カフェなどでもよく見られる「セイロンティー」は、じつは特定の品種を指したものではありません。セイロンは1972年にスリランカに改称する前の名前であり、セイロンティー=スリランカで育てられた紅茶ということ。国の名前が変わる以前から紅茶栽培が盛んだったため、スリランカに変わった今でも「セイロンティー」という名前が受け継がれています。
ホっとひと息つきたいときに欠かせない紅茶。詳しく知れば、より紅茶を楽しめるかもしれませんね。ぜひ自分好みの紅茶を見つけて、チルタイムを優雅に楽しんでみてはいかがでしょうか。