1.150年の古民家をリノベしたサウナ付き宿

「JIKON SAUNA -TOKYO-」があるのは、青梅線「青梅」駅よりタクシーで10分ほどの場所。(歩いても25分ほど!)
築150年の古民家をリノベーションし、一棟貸しのサウナ付き宿として2025年1月21日にオープンしたばかりです。

「宿泊ってハードル高いな」と思っているみなさんもご安心あれ。事前予約制で「日帰りプラン(3h)」の用意もあります。
気軽に立ちよりたい時は日帰り、たっぷり堪能したい時は宿泊と、用途に合わせてプランを選べるのがうれしいですよね。

まずは、ていねいな施設の説明からスタート。施設名である「而今(じこん)」の意味をはじめ、青梅市の特徴や周辺のおすすめ飲食店まで紹介してもらえます。
青梅の魅力を伝えていくことも、JIKON SAUNAの存在意義として掲げているそうです。すてき!


どんな方でも安心して利用できるようにと、施設内の水回りはすべて一新。
脱衣所、バスルームはなんと2室ずつ用意があるので、男女グループ利用時にも安心。アメニティやタオルだけでなく、ふっかふかのレンタルポンチョまであります。

ちなみにこの古民家、JIKON SAUNAとして生まれ変わる前は10年ほど放置されていたそう。そんな雰囲気、まったく感じないですよね?

それもそのはず。リノベーションには、スタッフだけでなく約300人のボランティアスタッフが関わり、一つひとつこだわりを持って仕上げたとか。

手作業で進めた部分もあり、大変なことも多かったそうですが「みんなで力を合わせて完成させたからこそ、愛着もすごいんですよ」と、スタッフみなさんの笑顔が印象的でした。

玄関に入った瞬間からあったか〜い空気を感じるのは、人の想いが詰まっているからかも。みんなで完成させた愛のある空間づくり、必見です。
2.サウナ界でも大注目!アースバックサウナの魅力は3つの熱にあり

「JIKON SAUNA」がサウナ業界でもとにかく注目を集めている理由。それは庭に佇む蔵の中で、関東初上陸の「アースバックサウナ」を体験できるから!


アースバックサウナとは「土」を用いて作られたサウナのこと。壁、床、座面をすべて土で作り上げることで、土による「耐熱」「輻射熱」「遠赤外線」が身体の深部、深部まで温めてくれるそうです。

「それってすごく熱いんじゃ…?」と思いきや、室内はわずか70度ほど。
熱いけど熱くない。苦しくない。心地いい。そんな空間に仕上がっていて、いつまでも座っていたくなるほど。座面にごろりと寝転べば「寝サウナ」も楽しめて、身体がじわ〜っとやさしく温まる感覚がたまりませんでした。

絶妙に調整されたライトアップによって、じっくりサウナの熱を感じられる空間もまさにチル。スタッフさんによる「床ロウリュ」で、湿度の調整も。

床ロウリュ後は「雲海」が広がるのも必見!幻想的な景色、ぜひ目に焼き付けてください。
3. 贅沢すぎ… 井戸水掛け流しの岩水風呂

一瞬温泉……?と目を疑うほど風情あふれるこちらが、JIKON SAUNA 自慢の天然水風呂。大人ふたりでも余裕で入れる広さがあります。

この日の水温はなんと10度。実はわたし、冷え冷え水風呂にちょっぴり苦手意識があるんですが……なんと、アースバックサウナで深部まで温まったおかげで、するっと入水できました!
井戸水をそのままかけ流した天然水は、なめらかな肌触り。キーンとした冷たさを感じにくく、「むしろ気持ちいい……」と思えるほど。水風呂に入ることで、よりアースバックサウナの心地よさを実感できました!
4.選べるのが楽しい!4種類の休憩スペース



水風呂あとは、4種の休憩スペースからお好みをチョイス。

とくにおすすめなのが、「脳が眠る枕」で有名なあの『ブレインスリープ』を使ったこちらの外気浴スペース。京都の川床をイメージしているそうです。

ポンチョのままごろんと寝転んでみると、今まで感じたことのない”リラックス”を覚えます。なんだろう、このままスーッと入眠できそうな……。
あえて表現するとすれば、「眠る一歩手前の状態」。"身体がもっとも心地よさを感じる状態"に誘われるような、新感覚体験です。

寝具として使用されるブレインスリープ。この特徴的な空洞が、サウナで温まった体の熱を放熱し、身体を「入眠しやすい状態」へと導いてくれるんだとか。
想像を超えた感覚を味わえるので、ぜひ試してみてほしいです!
4.日々何かに追われる人ほど「JIKON SAUNA」に来てほしい

アースバックサウナ、天然水風呂、脳が眠る外気浴……すばらしいサウナ体験を叶えてくれる「JIKON SAUNA」を手がけたのが、代表のひとりである山本さん。

施設の運営と並行して、フォロワー8万人(2025年1月時点)を超えるサウナメディア『サウナコレクション』の代表も務めている方です。(すごすぎる)
溢れるほどのサウナ愛をお持ちの方ですが、メディア運営をはじめた当初(2021年3月)は、自分がサウナ施設を手がけるなんて思ってもいなかったとか。

「400を超えるサウナ施設の取材の中でとくに衝撃を受けたのが、沖縄にあるアースバックサウナ『THE ZEN』でした。今まででいちばんかも!ってくらい汗が出て、これはすごいサウナだなと」

「この体験をもっと多くの人に伝えたいけど、アースバックサウナ自体体験できるところが限られてしまう。『じゃあ、自分たちでアースバックサウナを作ろう!』と思い立ったのがきっかけですね」

「JIKON SAUNAのコンセプトは、『今、この瞬間 =而今(じこん)を楽しむ』です。わたし自身、サウナに入ると「ノイズが減る感覚」「素の自分に戻れる感覚」があります。
それまで『あ〜これもやらなきゃ』『この連絡返さなきゃ』と、分散していた意識が、サウナに入ると"今の自分が感じていることだけ"に集中できる気がするんです」

「情報や通知に追われるわたしたちにとって、”今、この瞬間に集中する時間”こそ求められるんじゃないかと思っています。
JIKON SAUNAはそんな日々何かに追われている人にこそ、訪れてほしい場所なんです」

「都心から1時間程度で、比較的手軽に非日常的な時間を味わえる。これもJIKON SAUNAの醍醐味です。
個人的なお気に入りスポットは、この縁側です!ぜひこの縁側で『青梅のおばあちゃんちに帰ってきたな〜』みたいな感覚で、くつろいでもらいたいなと思ってます」と山本さん。

あたらしいサウナ施設が誕生すると、ついついハード面に注目してしまいがち。ですが、自分を取り戻す"時間”を過ごせることこそ、JIKON SAUNA最大の魅力なのだと思います。

「ここに来たすべての人に、よりよい時間を提供してあげたい」そんな想いが施設のコンセプト、空間づくり、スタッフさんのコミュニケーションに反映されていて、最初から最後まで「あ〜本当に来てよかったな〜」と感じる時間が過ごせました。
何度も通いたくなる場所って、やっぱり「人」が作り上げるんですよね。きっとこれからもっともっと、すてきな施設になっていくんだろうなと思います。

日々やることに追われている方、自分自身を取り戻したい方は、ぜひ東京青梅へ!
JIKON SAUNAで自分を取り戻す時間を、ぜひあなた自身へプレゼントしてあげてください。
取材・執筆:はせがわみき