「COCO VILLA」を立ち上げたのはこの方!

・ココザス株式会社/代表取締役CEO 安藤 義人(あんどう よしと)さん
東京生まれ・東京育ち。「ないものねだりなのか、日本の豊かな自然が好き」と語る安藤さん。
趣味は旅行。日本各地に足を運ぶたび、自然風景に魅了されてきたとか。日本の自然を心から愛する安藤さんが、日本人の幸福度をあげるために立ち上げたのが『COCO VILLA』。「まさか自分がヴィラ事業をやるなんて思っていなかった」と、COCO VILLA誕生までのストーリーを語ってもらいました。
1.都会でバリバリと働く方に、日本の自然に触れる「きっかけ」を提供したい

──COCO VILLAを立ち上げたきっかけを教えてください。
仕事ばかりの人生だったんですが、2020年3月の緊急事態宣言を受けて「あれ、今のままの人生って幸せなんだろうか」と、ふと考える瞬間がありました。
そんなモヤモヤを抱えたまま、コロナ禍も少しずつ落ち着いて。大好きだった国内旅行を再開するようになり「あ〜やっぱり日本の自然っていいな」と、日本の自然のすばらしさを再確認したんです。
そこで「日本にはすばらしい体験ができる場所がたくさんあるのに、その魅力を自分だけが味わってていいのかな」と感じました。
──ご自身の経験や葛藤から生まれたのが、COCO VILLAなんですね。
これまで、日本全国のすばらしいヴィラやホテルにたくさん宿泊してきました。
この経験・体験をブラッシュアップしていけば、ワクワクするような場所を多くの人に提供できるんじゃないかなと思ったんです。
「じゃあ自分で作ってみよう」と構想をスタートさせたのが、2023年の12月ごろでした。
──2024年8月には第一弾となる「COCO VILLA 八ヶ岳」が誕生していますよね。どんな人たちをターゲットにしようと考えたんでしょうか?

都心で毎日仕事ばっかりしていて、でもふと自然に触れたい瞬間がある。COCO VILLAのターゲットは、わたし自身ですね。
以前のわたしもそうでしたが、都心で働いていると日本のすばらしさに気づかないまま毎日が過ぎていってしまうんです。それが非常にもったいないと。
わたしが日本の自然で癒されたように、同じように感じる人は絶対いる。だからCOCO VILLAは、まずわたし自身が満足できるものにしようと思いました。
ライフスタイルのひとつとして、当たり前に日本の自然に触れるきっかけを提供することが、COCO VILLAの挑戦だと思っています。
──オープンしてからの反響はいかがですか?

もちろん自信はあったんですが、正直半信半疑みたいな部分もあって。でも「COCO VILLAをきっかけに日本の自然が好きになった」とか「サウナが好きになった」という声を実際に聞いたとき、確信に変わりましたね。
COCO VILLAを多くの人に広められれば、豊かに生きられる人が増えていく。今はそんな風に感じています。
2.「あえて統一コンセプトは持たない」その土地の自然を生かした空間づくり
──COCO VILLAは日本各地の豊かな自然を堪能できるのが魅力ですよね。どのように立地を選んでいるんでしょうか?
山も海も川も湖も、棚田も、日本の自然は本当に豊かで魅力的です。そのすべてをCOCO VILLAで体験できるよう、わたし自身すべて現地へ視察を行なっています。

現在は、静寂な山林を感じられる八ヶ岳、那須白河。そしてこれからリリース予定なのが、茨城県の「大洗」、埼玉県秩父の「長瀞」、神奈川県の「三浦海岸」です。
2025年中に25拠点のオープンを目指していて、これからもっと拠点が増えていく予定です。
──安藤さん自ら現地へ視察に行かれるんですね!

ターゲットはわたし自身ですから、これが一番ゲストの気持ちになって拠点を探せるなと。
周辺の近隣住居環境はもちろん、ヴィラに向かう道中の様子も確認していますし、観光スポットにも足を伸ばしてます。
──ヴィラに向かう道中の様子も?すごいこだわりですね。
実際に自分の目で見て、肌で感じないとそのエリアがどんな力を持ってるかってのがわからないんですよ。
それに、COCO VILLAは単なる宿泊拠点としてでなく、ライフスタイル、つまりは「人生を豊かにする場所」を目指しています。

現地近くのICについて、さあヴィラにいよいよ向かうぞってときに、ずっと同じ景色だとなかなか気分も上がらないと思うんです。
COCO VILLAに着いた瞬間だけでなく、COCO VILLAへ向かう道中からワクワクしてほしい。
だから、拠点を選ぶときは道中や周辺環境もしっかり視察してから決めていますね。
──「統一コンセプトがない」こともCOCO VILLAの特徴かと思いますが、何か関係性はあるんでしょうか?
「日本の豊かな自然を感じられる場所」これは大きなテーマとして掲げていますが、室内の空間づくりやサウナ環境など、あえて統一性は設けていません。
これにはわたしの「飽き性」という部分が少し反映されていまして……。
──飽き性?

次から次へと新しいことを知りたい。そんな性格なんですね。だから同じ宿泊費をかけるなら、まだ行ったことのない場所に足を運びたいんです。こういう方って案外多いんじゃないかと。
そういう人間からすると、同じ建物・同じ空間・同じサウナってすぐに飽きてしまうと思うんです。
──ご自身をターゲットにしているから、あえて統一のコンセプトを持たない。現在宿泊できる「八ヶ岳」「那須白河」ともに、建物の雰囲気や空間づくりがまったく異なるのはそういった部分からなんですね。
そうですね。「八ヶ岳」は、山林の静寂を味わえる場所。まさに山荘の隠れ家というような雰囲気があります。
「那須白河」でいえば、グリーンシーズンは緑に囲まれ、冬は目の前の山々を望める場所。サウナの窓はガラス張りにして景色が望めるようにしました。

同じCOCO VILLAでも、そこで味わえる自然や空気も違うんだから、それぞれの環境に合わせた空間づくりじゃないと意味がないと思っているんです。
──まさに日本の自然を愛し、日本各地を旅する安藤さんだからこそ、手掛けられるヴィラですね。
春夏秋冬、季節ごとにおすすめの場所、過ごし方があるくらい、日本の自然には魅力がありますから!
その場所にあったものを一から作り上げていくので、もちろん、その場所にあったものを一から作り上げていくので時間もお金もかかります。
でも、それこそが他にはないCOCO VILLAの強みになるんじゃないかと思っているんです。
>>【後編】へ続く
取材・執筆:はせがわみき/インタビュー写真:Chill+編集部