那須湯本に誕生したチルスポット「Earthboat Nasu」

場所は栃木県那須町。土地柄、車でのアクセスが便利ですが、公共交通機関でもアクセス可能です。今回は黒磯駅からバスを利用して向かいました。

最寄りのバス停に降り立つと、ひんやりした空気が流れています。師走の那須はすでに雪が積もっていました。
路面が凍結して滑りやすい場所もあるため、冬期に車で訪れる際はスタッドレスタイヤが必須です。徒歩の場合も足元には十分ご注意ください。

雪道を抜けて「Earthboat」の看板が見えたら到着です!敷地内には、全部で19の部屋があります。

チェックインは完全無人形式。事前にスマホで情報を入力すると、部屋番号とルームキー(パスワード)が記載されたメールが届きます。


入口付近にある管理棟では、水着やスリッパなどをレンタルできます。

そのまま指定された部屋へ向かうと、どっしりとしたトレーラーハウスが佇んでいます。手前には水風呂とサウナ小屋が見え、期待が高まります!


部屋の中は木目調であたたかみのある雰囲気。とてもおしゃれなのに、落ち着きます!

キッチン用品は一通り揃っており、奥にはクイーンサイズのベッド。最大3人まで宿泊可能とのこと。

奥の壁は全面ガラス張りになっていて、切り取られた外の景色はまるで絵画のよう。翌朝目覚めたときには、美しい雪景色が広がっていました。

Earthboat Nasuの最大の特徴は、すべての部屋にプライベートサウナがついていること。
今回泊まったトレーラーハウスには、桶水風呂がついていました(部屋にはシャワーあり)。
このほかに露天風呂があるタイプや、ペットと一緒にお風呂やサウナに入れるトレーラーハウスもあります。

水とお湯の2つの蛇口があるので、温かい露天風呂として楽しむことも可能。
季節や好みに合わせて温度調節ができるのは嬉しいポイントです。


敷地内には、宿泊者が使える共同浴場もあります。こちらはかけ流しの硫黄泉。
那須湯本温泉と同じ泉質で、保温効果が期待できるとのこと。冷えた体がいっきに温まりました~!
真のチルがここに!自分で火を育てる至高のサウナ
荷解きもそこそこに、いざサウナへ。サウナ室は2段ベンチで、ゆったりと過ごせる設計です。


「さあ入ろう」と思ったのですが……ここは薪ストーブ方式。しかも、自分で薪を割り、くべて温めるスタイルなのです。サウナが良い温度になるまでには、約90分かかるとのこと。

「すぐに入ることができない……!」これまで焚き火すら経験したことのない私たち。果たして無事にサウナを温められるのだろうか? と、一気に不安が押し寄せます。

「最悪、サウナが温まらなくてもお湯を溜めてお風呂として楽しめばいいか」そんな保険をかけつつも、ここまで来たからにはサウナを堪能したい! 気を取り直して、まずは薪割りにチャレンジです。


部屋の外には、カゴに入った薪が用意されています。これを薪割り機にセットして、ハンマーで叩いて細く割っていきます。
最初は恐る恐るでしたが、コツを掴めばそれほど難しくありません。
ハンマーは重量があるので、ケガをしないようくれぐれもご注意を。

敷地内には薪が置いてあるスペースがたくさん。部屋の前に一式おいてありますが、使いきってしまった場合は追加購入も可能です。

細い薪ができたら、着火剤とマッチを使ってストーブに火を入れます。火がついたら、薪がよく燃えるように位置を微調整。
無事に炎が上がったときは、思わず「おー!」と歓声を上げてしまいました。

少しずつ薪を足し、火を大きくしていきます。火が安定するまでが辛抱のしどころ!
油断して少し席を外したら、火が消えかかってしまったことも……。火を絶やさないよう、まめなチェックが大切です。

自分たちで薪を割って火を育てる時間は、とても神秘的でした。
最初は頼りなかった種火が、少しずつ力強い炎へと変わっていく様子は、まるで生き物のよう。
赤から青へ、刻々と表情を変える炎を見つめているだけで、時間はあっという間に過ぎていきます。

火入れから60分ほど経つと、室内はしっかりとした熱さに!
温度計はありませんが、体感で80℃〜90℃くらいでしょうか。じわじわと心地よい汗が吹き出してきました。
時計も温度計もない静かな空間。それがかえって、このサウナへの没入感を高めてくれるようです。

最初は「薪を割ってくべるなんて、手間がかかるなぁ」と思っていました。
でも、自分たちの手で苦労して温めたサウナだからこそ、その熱さが愛おしく、過ごす時間が何倍も贅沢に感じられます。
同時に、「いつも行くサウナも、施設の方がこうして汗をかいて温めてくれているんだ」と考えると、自然と感謝の気持ちが湧いてきました。
星が降り注ぐ夜空の下でととのう
汗をたっぷりかいたら、目の前の水風呂へダイブ!
那須の地下水を利用した水風呂は、肌当たりが柔らかく、飲用もできる美味しい水です。

この水風呂は私たちだけのもの!頭までザブンともぐる背徳感もたまりません。1人なら手足を大の字に伸ばせるサイズ感も最高です。
トレーラーハウスの前にあるインフィニティチェアを設置。ポンチョを羽織って身を預けます。


目の前には、風に揺れる木々。その向こうには、降るような満天の星空が広がっていました。
ときおり流れる流れ星を見つけながらぼーっとする時間。ああ、気持ちいい……。

この日は、サクッと2セット楽しんで就寝。ベッドの布団は包み込まれるような肌触りで、夢も見ないほど深く眠ることができました。
那須の恵みがつまった朝ごはん
翌朝は、サウナや朝ごはんの用意、チェックアウトまでの荷物整理などやることが盛りだくさん。
Earthboat Nasuでは、食事オプションとして「朝ごはん」または「夜のBBQ用お肉」を選べます。
今回は、特におすすめと聞いた朝ごはんをお願いしました。

メニューは、ヴィーガンの丸パン、濃厚な卵、ポルチーニウィンナー、チーズ、ジャム、牛乳のセット。どれも地元の選りすぐりの食材ばかりです。
これらを、部屋のキッチンで調理していただきます。


出来上がったのがこちら。卵は黄身というより「橙身」と呼びたくなるほど色が濃く、味も濃厚。
クリーミーなチーズや、ポルチーニの香りが弾けるプリプリのウィンナーなど、朝から幸せな気分になれるラインナップでした!


朝ごはんを食べたあとは、温めておいたサウナでととのいタイム。
朝のEarthboat Nasuは晴れやかな雰囲気です。夜はしんしんと冷えていましたが、朝は10℃ほどだったので比較的暖かく、インフィニティチェアで過ごす時間も長く取れました。

チェックアウトの後は敷地内をおさんぽ。中心部には池があり、水面がキラキラと光っています。


10時にチェックアウトし、おさんぽした後にEarth Boat Nasuに別れをつげます。最高のチルタイムをありがとうございました~!
あわせて行きたい!那須湯本のおすすめスポット
Earthboat Nasuがある那須湯本は、温泉や牧場など楽しめるスポットが満載。あわせて行きたい場所をいくつか紹介します。
自然の雄大さを間近で見られる「殺生石」

那須温泉神社からほど近いところにある、ごろごろとした岩が転がる景勝地です。
生き物が命を落とすほどの硫黄ガスが噴出していたことから、「殺生石」と呼ばれています。

かの松尾芭蕉が訪れて「おくのほそ道」に句をよんだ場所でもあるそうです。ボードウォークを歩きながら、歴史に思いをはせてみてはいかがでしょうか。
那須湯本の温泉といえばここ!鹿の湯

那須湯本は硫黄泉が豊富にわいていて、宿や公衆浴場など各所で温泉を楽しめます。なかでも訪れたいのは日帰り温泉「鹿の湯」。
栃木県では日光よりも古い温泉といわれていて、1,300年以上この地でわき続けているそうです。

お湯は41℃から47℃ほどまでになっていて、長湯や足湯をすると倒れてしまう危険性もある、濃厚かつアツアツな温泉です。
那須湯本にきたら、ぜひ一度入ってみてください。
濃厚な乳製品とかわいい動物がたくさん!南ヶ丘牧場

那須湯本のもうひとつの名物は乳製品。牧場がたくさんあり、とれたての新鮮な牛乳をつかった乳製品を味わえるんです。
私たちは、南ヶ丘牧場に行ってアイスクリームをいただきました!
この牧場では、ジャージー牛という希少な牛を育てているそう。濃厚でコクのある味わいでした。


動物とのふれあいコーナーもあり、たっぷり楽しめました。
那須湯本で唯一無二のチルを体験しよう
那須町に新しくできた「Earthboat Nasu」では、これまでの人生で味わったことのないチルタイムを過ごせました。自分で薪を割ってサウナを温める体験は、ぜひまたどこかでチャレンジしたいです!
那須湯本付近は温泉や牧場など見どころも満載なので、週末にふらりと行くのにもとてもおすすめです。
唯一無二のチルを味わいに、次のお休みに訪れてみてはいかがでしょうか?
取材・執筆:穴山 悠理


