真っ赤な扉は魅惑の世界への入り口

黒い外観に映える真っ赤な扉。まるで秘密の世界への入り口のようです。
「中はどんな場所なんだろう…?」と胸を高鳴らせながら入店すると、そこはザ・昭和レトロなスナックでした。

赤い椅子にバーカウンター、レトロなポスターやカラオケコーナーなどがあります。
「この奥にサウナがあるの!?」と思わず声が出そうなほど、スナックらしさ全開の内装です。
もともとこの建物は古民家を買い取ってリフォームしたもの。
かなこママは「サウナとスナックなんて賭けごとみたいですよね(笑)。息子が建築業をしていて、ノリで『サウナにリフォームしてみようか!?』という話になって。私は完全に巻き添えなんです(笑)」と楽しく話してくださいました。

店内の一番奥には「どこでもドア」を模したドアがひとつ。この奥には、まったく別世界のサウナがあります。
スナックのにぎやかさとは一転。非日常の洞窟サウナ

ドアを開けると、別の場所へワープしたかのよう。
そこはまるで洞窟の中。スナックのにぎやかさとは一転、静寂と非日常の空間が広がります。

建築業を営む息子さんと仲間たちでつくり上げたこだわりのサウナ。施工には、なんとディズニーの建築に携わった職人も加わっているそう。
細部まで丁寧に仕上げられた造形に、思わず見入ってしまいます。水風呂から流れる水音も、心地よさを後押ししてくれます。

伝統的な北欧の民族音楽風のBGMがかかっていて、隣にスナックがあることを忘れてしまいそうでした。


水着に着替えて中へ入ります。
サウナは6人ほどが入れる隠れ家のようなサイズ感。温度は80度ほどで、息苦しくなくおしゃべりを楽しみながら入れる設定にしたそう。


サウナはセルフロウリュとオートロウリュのダブル仕様。ストーブが2つあるので、扉を開け閉めしても温度が逃げていきません。落ち着いて男女一緒に入れるよう、照明はあえて暗めにしているそうです。

サウナから出たら目の前にシャワー。ゴールドに光っていて高級感があります!シャンプー、コンディショナー、ボディーソープも完備していて嬉しいですね。
洞窟の泉のような水風呂。右手のかわいいコーナーは必見

汗を流したら水風呂へ。水風呂はややぬるめで、ゆっくり長く入れる温度設定です。
鉄をふんだんに含んだ井戸水をつかっていて、ほのかに硫黄泉のような香りがします。お客さんからは肌がすべすべになった!と好評だそうです。

まるで洞窟にわいた泉のようです。ざぶんと入ると…右手にかわいい光景があらわれました!
小さな山に家がたっていて、プロジェクトマッピングに山を登る小人がうつしだされています。

まるで、おとぎ話の小さな世界のよう。思わず「かわいい~!」と言いながら立ち上がってしまいました。
水風呂にしっかり入らないとこのコーナーは見えませんので、ご注意を。

クールダウンしたら、すぐ横のととのいスペースへ。

イスはゆったりしていて、ソファのようにふわふわ。カップルや少人数の利用なら横にもなれそうです。
お香のかおりと、水風呂の流れる音が心地よく、思わず時間を忘れてしまうほど。

しかも、このととのいスペースでは、ドリンクメニューを注文してお酒を飲むこともできます(貸切のときなど注文できない場合もあり)。アイコスのような電子タバコもOKだそうですよ。
ととのうついでに、ぐびっと一杯いきたくなりますね!

更衣室にはドライヤーや各種アメニティも完備。ボトルも洞窟サウナにマッチしたデザインでおしゃれですね。
くつを脱いで実家のようにくつろげるサウナ

「サウナスナックかなこ」が大事にしているのは、くつを脱いで実家のようにのんびりできること。
サウナ利用が終わったらそのままスナックにいき、お酒を楽しむ。新しいサウナスタイルが誕生していますね。
「サウナから出たら、靴下をはいて現実に戻らなくてはいけないですよね。でもここでは、裸足のままでお酒を飲めます。実家に帰ってきたように、リラックスしてもらえたらうれしいです」とかなこママは話します。

お酒も幅広くそろっています。特徴的なのは、オリオンビールが飲めること。
さまざまなビールをためして「サウナの後はオリオンビールが一番合う」という結論にたどりついたそう。
ほかにも沖縄系をはじめ、いろいろなお酒を楽しめます。

すでにお気づきかと思いますが、「かなこ」という店名はママのお名前からきています。
「本当は自分の名前をつけるのは嫌だったんですよ(笑)。お店に立つつもりもありませんでした。最初は昼間だけ手伝っていたんですが、最近はたまに夜出ることもあります。レアキャラのような扱いになっていますね(笑)」とかなこママ。
ママに会えたらラッキーですね!
さいごに

最近の「サウナスナックかなこ」に訪れるのは、カップルやひとりでがっつりチルしたい方が多いそう。
今の時期は年末年始ということで、忘年会のためにサウナと飲み会の予約も増えているそうですよ。
”暑い・寒いと感じるだけのサウナではなく、こころからととのってほしい。出たあとは実家のようにゆっくりとくつろいでほしい。”
そんな想いからつくられた、唯一無二のサウナスナックかなこ。ぜひ魅惑の空間に行ってみてください。
取材・執筆:穴山悠理


