「鴨川」が愛され続ける理由とは?

あまり耳慣れない「鴨チル」という言葉。しかしSNSなどで「鴨チル」という言葉で検索すると、多くの写真や投稿を見ることができます。缶チューハイや推しのグッズ片手に鴨川沿いでまったり過ごす「鴨チル」が、主に若者たちの間で密かなブームとなっているよう。
そもそも鴨川とはどんな川なのでしょうか?鴨川は、京都市内を南北に流れている約27キロほどの川で、京都の西側に流れる「桂川」とともに京都を代表する河川。祇園や河原町といった京都の観光地・繁華街のど真ん中を流れているため、京都を象徴する風景にもなっています。
鴨川の河川敷で有名な光景といえば「カップル等間隔の法則」。岡崎体育さんの「鴨川等間隔」という楽曲のテーマにもなっているこの法則は、その名の通り鴨川で過ごすカップルたちが左右と距離を開けて等間隔で座る様子を表しています。鴨川といえばこの光景を思い浮かべる人も多いはず。
また鴨川は景色も美しく、春は桜を、秋には紅葉を楽しむことができます。単純に鴨川沿いに座って自然を感じるだけでもチルできるのですが、鴨川には他にも沢山の観光名所が存在しており、特に「飛び石」はぜひ訪れてみてほしい必見スポット。多くの有名作品のロケ地にも使われています。
「鴨川デルタ」の飛び石は映画やアニメにも登場する人気スポット

飛び石とは、川を横断するように配置された大きい石のことです。この飛び石を渡って鴨川を横断することができますが、元々は川を渡るために設置されたわけではないそう。本来は河床の安定を図るために配置されたもので、人が渡ることができるというのは二次的な役割なようです。
鴨川にはいくつも飛び石がありますが、特に「鴨川デルタ」とよばれる三角州にある飛び石が有名。観光客はもちろん、地元の人たちからも愛される人気の高いスポットになっています。「パッチギ!」「鴨川ホルモー」など数々の映画やドラマのロケ地として使われているほか、アニメ「けいおん!」にも登場しており、聖地巡礼するファンも多いのだとか。
ちなみに鴨川の飛び石には、亀、三角おにぎり、千鳥、舟といったユニークな形のブロックが使われています。場所によって使用されているブロックが異なるため、全種類制覇してみるのも面白いかもしれません。
京都の夏の風物詩、「鴨川納涼床」も要チェック

毎年5月から10月くらいまで鴨川沿いの店で営業される「鴨川納涼床」もまた、非常にチルい時間を過ごすことができるイベントです。「鴨川納涼床」では、川の上に張り出すように作られた座敷で食事をすることができ、まるで川の上に座っているような感覚と涼しさを味わうことが可能。鴨川や東山を眺めながら外での食事やお酒が楽しめるほか、お店によってはモーニングもやっており、朝活ならぬ「朝床」を満喫するのも楽しみのひとつです。
「鴨チル」文化の広がりにより、ますます人気になりそうな京都・鴨川。京都観光の際には、ぜひ鴨川周辺でチルいひと時を過ごしてみてください。