海と空が溶け合う癒やしの「下灘駅」(愛媛)

愛媛県伊予市にあるJR四国・予讃線の下灘駅は、ホームの目の前に伊予灘が広がる絶景の無人駅です。かつては「日本で一番海に近い駅」として知られていた場所。現在は海との間に国道が通っていますが、視界を遮るものはなく、今なお変わらぬ海の絶景を堪能することができます。
抜群のロケーションを誇る同駅は、1998年から3年連続で青春18きっぷのポスターに採用されるほど。鉄道写真愛好家にも愛される全国的に有名なスポットとなっています。特に夕暮れ時には海と空が茜色から紺色へと移ろう「マジックアワー」が広がり、写真映えも期待できそう。
海が間近に迫った絶景駅をめぐるなら、下灘駅は外せません。静けさと非日常に包まれたホームで、心洗われる時間が待っています。
ドラマチックな日本海を望む「青海川駅」(新潟)

JR路線の中で「日本海に一番近い駅」として有名なのが、新潟県柏崎市にあるJR信越本線の青海川駅。高台にあるホームからは、日本海の180度のパノラマが望めます。これほど海を間近に感じられる駅は、全国でも珍しいのではないでしょうか。
北側には「日本の渚百選」に選ばれた青海川海岸が広がり、反対側には高さ約50メートルの急な崖がそびえ立つというダイナミックなロケーション。無人駅だからこそ、余計なものに邪魔されずに海の音や風の匂いを全身で感じられます。
映像作品でもたびたび取り上げられ、ドラマ「高校教師」のロケ地としても有名な青海川駅。ドラマのワンシーンに入り込んだかのような特別なひとときを、味わってみてはいかがでしょうか。
都会の終着点に広がる静けさを味わう「海芝浦駅」(神奈川)

意外なところでは、神奈川県横浜市にあるJR鶴見線・海芝浦駅も人気のスポット。工場地帯の奥にたたずむ終着駅で、ホームのすぐ先には東京湾が広がっています。その美しい眺望は高く評価され、「関東の駅百選」にも選ばれました。
改札の外は東芝の工場敷地で、一般乗客は構内から出ることができません。駅に隣接する「海芝公園」には立ち入ることができるので、潮風を感じながらベンチでひと休み。海と工場の景色を眺めながら、心落ち着く静かな時間を過ごせます。
工場のための駅なので発着する電車はごくわずか。その静けさが、ホームから広がる東京湾の景色をより一層引き立てます。都会のすぐそばに、こんなにも静かで、心ほどける海の駅があることにきっと驚かされるでしょう。
他にも、まだまだある。心ときめく“海が見える駅”へ

心洗われるような景色に出会える「海が見える絶景駅」。今回はのんびりと海を眺めに行く、鉄道旅にぴったりの3つの駅を厳選してご紹介しました。
ほかにも、「スラムダンク」に登場する「踏切」の近くにある「鎌倉高校前駅」は、目の前に相模湾が広がる圧巻のロケーション。カフェ併設で太平洋を一望できるJR「日立駅」など、まだまだ魅力的な駅がたくさんあります。
予定に縛られず、ふと思い立って降り立つ…そんな自由な鉄道旅に出かけて、日常を忘れさせてくれる“チルいひと時”を過ごしてみては?