発酵熱で芯から身体を温める

酵素風呂とも呼ばれる“酵素浴”は、米ぬかやおがくずで満たされた空間に横になる温浴法のことを指します。お湯を張った湯船に入るわけではないため、一見すると砂風呂のような印象を受けるでしょう。
しかし温泉の熱などで温める砂風呂とは異なり、酵素浴では発酵熱を利用。電気やガスは使わず、自然に発生した70℃前後の熱で身体を芯から温めます。重さのある砂ではなくおがくずをメインに使用した柔らかな寝心地が特徴で、体感温度は40℃ほどに。
酵素浴は血流とリンパの流れを促進し基礎体温を上げるので、デトックス、代謝アップ、免疫力向上に有効だと言われています。またふわふわとしたおがくずや米ぬかに包まれることでリラックスでき、自律神経も安定するでしょう。
さらに、酵素浴で使う米ぬかなどの発酵成分には美肌を叶える効果が。健康だけでなく、美容の観点からもメリットの多い入浴法です。
短時間で抜群の発汗効果を発揮

酵素浴が他の入浴法と異なるもうひとつの点は、入る時間の短さ。例えば同じように血流促進の効果が期待される岩盤浴では、1回20分前後の温浴を数セット繰り返す場合が多いです。一方で酵素浴では合計15~20分程度の入浴が推奨されているのに加え、初めて利用する際はより短い時間での利用を勧められるケースも。
酵素浴は短時間でも高い発汗効果を発揮するうえ、二次的な発汗作用もある温浴法です。そのため、休憩室で汗がひくのを待ってから帰宅するのが一般的。温浴の余韻にひたりながら、ゆったりとチルい時間を過ごせます。
オリジナルの種菌を用いた酵素風呂でデトックス

心身ともにリラックスできる酵素浴ですが、実際の設備や入浴の流れ、使用するパウダーの種類は施設によって異なります。
例えば関東と大阪に計10店舗を展開する「発酵温浴nifu」では、温浴効果を高める植物性の発酵食を口にしてから入浴。事前に水分補給用のボトルも受け取れます。さらに温浴空間では、ヒノキパウダーとヒノキの葉に米ぬかを混ぜ、オリジナルの種菌を加えた酵素風呂を用意。半個室のパウダールームもあるので、利用後にしっかりメイクをして帰りたい人も利用しやすいでしょう。
多種多様な酵素にこだわる施設も

埼玉県富士見市にある「ヒノキ酵素風呂 風土」も、こだわりの酵素浴が楽しめる施設のひとつ。米ぬかとヒノキパウダーにヨモギ・朝鮮人参・ショウガ・昆布などから抽出した酵素を配合する独自の酵素風呂は、リピート率89%と高く評価されています。
料金プランも、初めての利用者向けコースから月会員プラン、お得な回数チケットまでさまざま。利用するペースや求めるサービスに合わせて選べるのは嬉しいポイントです。
提供する施設によって特徴や魅力が異なる酵素浴。料金、アクセスなども見比べながら、ぜひ自分に合った施設を見つけてみてください。