全細胞が活性化する新感覚!ウィスキング体験へ
ウィスキングマイスターが常駐。全国でも稀有な存在の「なにけん」

ウィスキングを体験すべく足を運んだのは、「なにけん」の愛称でおなじみ大阪『なにわ健康ランド 湯〜トピア』。
男女合わせて7つのサウナを完備するほか、バラエティ豊富なお風呂、おいしいサウナ飯、快適な睡眠が手に入る休憩スペースまで完備。くわえて、高いサウナへの情熱からすべてのサウナをDIY!まさに、サウナを愛する人なら一度は訪れてほしいユートピアです!

2022年には、ウィスキング集団『しらかばスポーツ』監修の「ウィスキング専用のサウナエリア」をオープン。全国でもめずらしい、ウィスキングが常時体験できる施設へとアップデートしました。

今回、ウィスキングを担当してくれたのは、なにけんでウィスキングマイスターとして活躍する森野さん。現在、ウィスキングを受けられるのは男性のみですが、今回は筆者が女性ということで、女湯にて特別にウィスキングを体験させてもらいました!
ドキドキ「初」ウィスキングスタート!

初のウィスキング体験。かなりドキドキしていましたが、事前に「2セットくらい身体を温めてからサウナ室へ」と案内してもらいました。サウナに慣れている人でも、湯船やサウナで熱に身体をならして、しっかりと水分補給しましょう!
プログラムは、【ウィスキング】→【水風呂】→【休憩】の約50分(目安)ほど。全体の流れをざっくり説明してもらったら、体験スタートです。
◾️①ロウリュし、蒸気で身体を温める

まずは座面に仰向けに。ゆっくりとロウリュが開始され、蒸気で身体を温めます。
一般的にはうつぶせ状態のスタートが多いそうですが、今なにが行われているのか、目で確かめてもらった方が安心できるからと、森野さんはあえて仰向けから案内しているそうです。
施術中は「これからロウリュしますね」「身体を触りますね」と丁寧に声をかけてもらえますが、たしかに自分の目で確認できた方が、よりリラックスして臨めるなと感じました!

ウィスク(=白樺などの植物の枝葉を束ねたもの)を用いて、蒸気を拡散。
開始から数分しか経っていませんが、すでに室内は森の中にいるような香りに。てっきりロウリュにアロマが使われているのかと思い込んでいましたが、すべてウィスクによるもの。想像以上にウィスクの香りが芳醇でびっくりしました。
◾️②温まったウィスクを身体に置いて、お腹、足元を温める

温まったウィスクを身体へ。甘くやさしい香りがふんわりと鼻をくすぐり、ウィスクの熱が身体にゆっくりと伝わるのを感じます。もうこれだけで、とろけてしまうくらい気持ちよくて、完全にリラックス。
◾️③ウィスクで身体を叩いたり、押したりしてマッサージ

身体が十分に温まったら、ウィスクで身体を叩いたり、押したり。足元→お腹→脇→手元の順でマッサージ。「葉っぱで身体を叩いたら痛そう」なんて思う方もいそうですが、とんでもなく心地いいです!!痛さはまったくありません。
ここで、使用された3種のウィスクをご紹介。

まずは、新陳代謝の活性化が期待できる「白樺」。熱が加わるとはちみつのような甘い香りを感じられて、とっても豊かな気分に。筋肉痛を和らげてくれる効果が期待できる「オーク」は、大きな葉っぱが特徴的!森林浴しているような力強い香りを感じられます。
よりリラックス効果を高めてくれる「メープル」は、他に比べて枝や葉っぱがやわらかく、身体に押し当てるのに最適。深い森・濃い緑を彷彿とさせる香りが特徴です。
◾️④冷やしタイム
全身のマッサージが終わると、身体の深部まで熱が届いているのが実感できます。このタイミングで行われるのが「冷やし」。
足元から徐々に水しぶきがかけられていき、仕上げは、頭や首元に冷水。水そのものに感謝が生まれるような感覚と、このまま飛んでいけそうな、そんな高揚感に満たされる瞬間!身体の体温がゆっくりと下がっていくのが実感できて、新感覚です。
森野さんは、気温や利用者の様子に合わせて冷やし方を変えており、前半・後半の計2回で冷やしを行うことで、苦しさを感じることなく最後までウィスキングを楽しめるようにしているとか!
◾️⑤休憩・水分補給
冷やしのあとは、ゆっくりと身体を起こします。その後、水分補給しながら休憩。このタイミングで室内の換気も行われ、その後は背面の施術に移ります。
◾️⑥背面施術へ。①〜④と同様の流れ
◾️⑦仕上げの水風呂へ
背面の冷やしのあとは、サウナ室を出て水風呂へ。
男性は、森サウナすぐ前にある「深水風呂」へ案内。各自の入り方でOK。

女性は、すぐそばの18度の水風呂へ。女性は希望があれば「浮かし」を体験できます!(動線・水風呂の広さの関係で女性限定)
浮かしとは、マイスターに身体を預けて水風呂に浮かせてもらうこと。わたしも森野さんに言われるがまま、身体を預けて水風呂にぷか〜〜っと浮かせてもらいました。今まで味わったことのない脱力感を感じて、感動を飛び越えて思わず笑ってしまうほどでした。
◾️⑧タオルに包まれて「おくるみ」休憩。完全終了

水風呂から出た後はそのまま休憩イスへ。身体がふわふわとした状態のまま、足元までタオルに包まれて休憩、完全終了です。
ウィスキング後は、眠っていた細胞たちが活性化するような、今までにない感覚を覚えました……。やっぱりウィスキングは神秘的でした!
ウィスキングマイスターに聞く。ウィスキングの魅力とは?

なにけん初の女性ウィスキングマイスターとして活動している森野さん。『サウナを愛でたい(BS朝日)』を視聴したことがきっかけで、サウナに開眼したそうです!
そんな森野さんとウィスキングの出会いは、2021年頃。兵庫県『有馬温泉太閤の湯』のイベントでウィスキングを初体験し、「また必ず体験する!」と決めていたそうですが、女性がウィスキングを体験できる場所や機会になかなか巡り会えなかったとか。

「待っても受けられないなら、自分がやる側で広める方が早いのでは?」という考えから、ウィスキング集団「しらかばスポーツ」へ。2022年にウィスキングを取得し、マイスターの道を歩まれたそうです。行動力あふれるすてきな経歴ですよね!
そんな森野さんに、ウィスキングの魅力を聞いてみました!
――森野さんのウィスキング、本当に気持ちよかったです。あらためてウィスキングの魅力を伺ってもいいでしょうか?

「ゆったりとした心地よさ」を感じられることがウィスキングの魅力だなと感じています。
施術中のサウナ室の香りは、天然の植物のみでえぐみが少ないですし、熱も高すぎません。ゆったりした時間と蒸気に身をゆだねて、他のことを考えない時間に没頭できるかなと。
サウナはデジタルデトックスにも良いと言われますが、ウィスキングは人が横にいる分、ネガティブ思考に落ちる隙が少ないところも魅力なのかなと思っています。
――実際にウィスキングを受けてみて、蒸気や熱の管理、そして利用者の体調管理など、さまざまなことに気を配らないといけないんだろうなと感じました。施術する上で大切にしていることはありますか?

「安心感」「ゆったり」「怖がらせない」「徐々に段階をつける」を意識しています。
いきなり叩くのではなく、蒸気の熱や葉っぱの触り心地に慣れてもらうように。水をいきなりかけるのではなく、足先から少しずつ水しぶきをかけて、その後少しずつ水の量やかける場所を増やしていく。
こんな心がけを意識することで、施術を受けたお客さまもより安心して、リラックスしてもらいやすくなると思っています。施術後、心地よい笑顔や、熟睡されている姿を見ると、こちらもうれしい気持ちになれますね。
――「ウィスキングを受けてみたい」と考える方に、なにけんならではの魅力をアピールしていただきたいです!
なにけんのウィスキングは「蒸気の発生源が2か所ある」「サウナ内で水をまける」ことが大きな魅力です。
サウナ室は、ロウリュとスチーマーの二刀流で蒸気量を保ちやすく、ウィスキング向き。男女ともにコンパクトなサウナ室にはもったいないくらい、馬力のあるサウナストーブを用いています。
ウィスキング専用のサウナ室は、水をまける仕様なので「冷やし」がスムーズに行えるのも大きいメリットです。体験者のみなさんからも「この冷やしがたまらなく心地よい」と多くの声をいただいています!
――ウィスキングはどんな方におすすめですか?ぜひ読者にメッセージをお願いします!

上級者向けに感じやすいウィスキングですが、実はサウナ初心者にこそおすすめできると思います。
室内の熱さや体調への声がけなど、わたしがそばでしっかりサポートするので、「サウナの良さが分からない」「マナーが怖くて踏み入れられない」という方こそ、安心して体験できるのではないかと。
また、さまざまな施設をまわり尽くした温浴玄人さんにもおすすめしたいです。
ウィスキングの香りや蒸気、温まり方は、他の温浴とはひと味ちがう新しい体験への挑戦になると思います。特に、なにけんのウィスキングサウナは、男女ともに蒸気量と保湿力が自慢です!心地よくあたたかな蒸気を浴びに、ぜひ一度いらしてください!
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なにわ健康ランド 湯〜トピアのウィスキング。新たなサウナの扉が開かれる、そんな新体験となりました。
「森野さんのウィスキングを体験してみたい」とお考えの方は、「公式HP」「X」をぜひチェックしてみてください!

取材・執筆:はせがわみき