日本酒は精米歩合で分類される

日本酒の分類は大きく分けると、「普通酒」「本醸造」「吟醸」「純米」の4つ。それぞれの違いは、原料である玄米の表層をどれくらい削って精米したか(精米歩合)によって決まります。お米の表層には複数の栄養が含まれていますが、栄養素が多すぎるとお酒の雑味の原因になるよう。ちなみに、一般的な食用の白米の精米歩合は90%程度といわれています。
コスパが魅力の「普通酒」には精米歩合の規定はナシ。お酒に糖類やアルコールを添加することで淡い味に作られています。添加物が入っていることで軽く飲みやすい味わいに仕上げられているため、幅広い料理に合わせやすいのがポイント。
本醸造はスタンダードな日本酒

本醸造系の日本酒には「特別本醸造」と「本醸造」の2種類があり、どちらもアルコール添加がされています。2つを分けるのも「精米歩合」で、精米歩合70%以下が「本醸造」、60%以下が「特別本醸造」。
「本醸造」はスタンダードな日本酒として幅広い層に親しまれており、「特別本醸造」は少しランクが高くて豊かな味わいが楽しめるお酒といえます。どちらも比較的手に入れやすいため、日常的に日本酒を嗜む人におすすめ。
吟醸のフルーティな香りでリラックス

吟醸系の日本酒は、「吟醸造り」という特別な製法で作られています。「吟醸香」と呼ばれるフルーティな香りを醸し出しており、リラックス効果も期待できることが特徴。精米歩合が50%以下のものを「大吟醸」と呼び、華やかな香りと繊細な味わいがあります。
精米歩合60%以下の「吟醸」は大吟醸よりも少し手ごろな価格で吟醸香を楽しめるお酒なので、気になる人はぜひチェックしてみてください。
純米大吟醸は最高峰の旨み

アルコール添加がなく、水と米麹、お米だけで作られた日本酒をその名の通り「純米酒」と呼びます。まさに、お米本来の旨みが凝縮された日本酒といえるでしょう。精米歩合によって分類が変わり、70%以下が純米酒、60%以下が特別純米酒です。
吟醸造りで作られた純米酒は最高峰の旨みを持つ日本酒といわれており、銘柄によっては手に入れるのが難しい場合も。精米歩合が60%以下が純米吟醸、50%以下が純米大吟醸に分類され、特に純米大吟醸は日本酒好きなら一度は飲んでみたいお酒といえます。
今回紹介したように日本酒には多くの分類がありますが、飲む温度によって味わいが変わることも特徴。熱燗にしたり冷やして飲んだりと、楽しみ方は人の数だけあります。狭いようで意外と深い日本酒の世界にまずは足を踏み入れて、自分好みの日本酒を見つけてみてはいかがでしょうか。それぞれの種類と味の違いを知ることで、より豊かでチルい生活を送れるようになるかもしれませんよ。