1.夫婦ふたりで切り盛り。創業66年の「貫井浴場」

2025年で66周年を迎える、貫井浴場。創業は1959年(昭和34年)。1993年(平成5年)に現在のビル型銭湯へ生まれ変わりました。

そんな歴史ある貫井浴場を切り盛りするのが、野内さんご夫婦。夫婦二人三脚で毎日の清掃から運営まですべてこなしているんです!

おふたりのこだわりは、清潔感。「すみずみまでキレイにするのは当たり前のこと。日々の掃除がいちばんのメンテナンスだと思っていますね」とご主人。
一歩浴室に入れば、想像以上の広さと、湯船の種類に驚く人は多いはず。気持ちよくお風呂に入れるのは、お二人の努力があってこそ。頭が下がります……!

以前は、飲食ができる食堂も構えていたそうですが、2代目が亡くなられたため、現在(※)は休止中。
営業時には、地元の方、家族連れの方、地元の野球チームの方などでとってもにぎわっていたそうです。今後、落ち着いたらまた再開したい!という想いもあるとか。楽しみですね。
※2025年6月時点
2.いちばん人気は水風呂!サウナ好きなら一度は訪れるべし
お風呂のラインナップも大充実の、貫井浴場。意外にも一番人気は「水風呂」!

特徴は、チラー(冷却装置)は入れず、井戸水をそのままかけ流ししていること。冬場はしっかりと冷える反面、夏場はプールに浸かっているような”魅惑的な心地よさ”が味わえます。

実際に入浴させてもらいましたが、ゆるやかな冷却を楽しめるのが心地よくて、ついつい長居してしまう水風呂でした!お子さんからご年配の方まで、多くの方がトリコになってしまうのが頷ける……。

心地いい水風呂との組み合わせに、ぜひおすすめしたいのがパワフルなドライサウナ。
室内には、大きな遠赤外線のストーブがどどーんと鎮座。温度は90度前後!少しストーブ音が大きく感じられましたが、暗さが落ち着いていてサウナに集中できるので、個人的にはそれほど気になりませんでした。

サウナ利用者には、なんと専用の休憩スペースまで完備!扉を開けると、どこからかふわりと木の香りが漂います。
イスに腰掛けて、無音の室内で心ゆくまで休憩。専用ルームでととのえるなんて、ちょっとリッチな気分でした。

3.湯船は8種類も!飾らず落ち着く浴室にチルを感じて


日替わり薬湯、ラドン風呂、ミクロバイブラ、寝湯、打たせ湯、露天風呂……。「こんなに豊富な湯船がたった550円(※)で入れるなんて!」と、思わず叫びたくなる湯トラベルが楽しめるのも、貫井浴場の魅力です。

個人的に一番印象的だったのが、内風呂のラドン風呂!ここだけ密室状態になっているおかげで、半身浴しながら蒸気浴が叶います。昔ながらの蒸し風呂を体験している気分でした!

奥さんのおすすめは、露天風呂。日替わりの薬湯に浸かって、ぼ〜っと季節を感じるのがお好きなんだそうです!薬湯は香りも豊かでとことん癒されます。

「あれも」「これも」と湯船を行き来しながら過ごす時間。大きな窓からやさしい光が差し込み、浴室全体がふんわりと照らされる、そのひとときがとても至福でした。飾らない自然な癒しを求めている方は、明るい時間の訪問をおすすめします!
※2025年6月時点
4.湯上がりはアイスで!商店街ぶらつきもおすすめ


お風呂にサウナに大満足したら、ゆったり涼みながら帰り支度。広さのある脱衣所は、着替えもしやすくて快適!


湯上がりは、ドリンク?アイス?どちらか悩みましたが、アイスをぱくり。ロビーは人の行き来もありますが、こちらも広さがあるので、まったり自分の時間を過ごせます。居心地、いいなぁ……

帰りは駅前の商店街を散策。個人店の飲食店、チェーン店もたくさん並んでいて、湯上がりご飯の場所には困らなさそう。

店名のインパクトに惹かれて、『うん間違いないっ!』のサンドウィッチを購入。近くのカフェ『REINO COFFEE STORE』でおいしいコーヒーをテイクアウトして、公園でゆったり過ごしてから帰宅しました!
はじめての銭湯に行くと、新しい発見が多くて楽しいですよね。自然体でゆったり過ごせる貫井浴場、ぜひみなさんも足を運んでみてください。
取材・執筆:はせがわみき