塗り絵でメンタルのケアができる?
10年ほど前にも大人向けの塗り絵が流行したことがありますが、当時のターゲットは高齢者層で、老化防止のための脳トレというものでした。
しかし最近では、若者を含めた幅広い年齢層から注目を集めています。塗り絵には、芸術的な表現を通じて心を癒やすアートセラピーとしてのメンタルケアが期待できる面も。黙々と色を塗るという没頭する時間によって自然と呼吸が整い、自律神経の乱れの改善につながるとも言われています。
また、全体の配色やバランスを考えながら塗り進めていくことで脳のリフレッシュに。SNSなどでも「休みの日は塗り絵でリラックスしてる」「意外と没頭できるから、短い時間でも気持ちの切り替えになるよ」などの声があがっています。
大人向けの塗り絵は複雑な図柄が人気
最近では大人向けの塗り絵の本もたくさん出版され、書店にも専門コーナーができるなど注目度の高さがうかがえます。子供向けのものに比べて絵柄が細かく、繊細な描写の植物や風景、世界の名画など種類も多数。完成させるとひとつのアート作品になることも魅力のひとつです。
他にも、仏教をルーツにした上下左右対称の細かな模様が特徴の曼荼羅(まんだら)や、びっしりと書き込まれた細密なデザインの図柄など、集中力や忍耐力を試される高難度の塗り絵も人気。複雑な塗り絵に思考が集中することで、ストレスの解消にもつながるのではないでしょうか。
難易度の高い塗り絵を好む人からは、「簡単なものはすぐに飽きてしまう」「難しい絵柄のほうが大人は没頭できるかな」「やりがいがあるし、心が整う」との意見が寄せられていました。
好きな場所やタイミングでできる塗り絵アプリ
塗り絵に必要な色鉛筆などの画材は安価で手に入れることができますが、そもそも画材を必要としない「塗り絵アプリ」も人気。アプリならスマホやタブレットで、いつでもどこでも気軽に塗り絵が楽しめます。
ブラシツールを選んで濃淡や陰影にこだわって塗ることができるものや、画像をタッチするだけで色がつく簡単操作のものなど、種類や難易度も様々。自分に合った塗り絵アプリを探してみてくださいね。
また、アプリで楽しむ人は寝る前に塗り絵をすることが多いようです。「寝る前に頭を空っぽにできるのが最高」「瞑想するような気分で塗り絵をすると、リラックスして寝られます」「寝る前にやると睡眠とか自律神経に良いと知ってからやってる」などの声がたくさん。
細やかで単調な作業は心をリラックスさせ、質の良い睡眠へ導くという効果も期待できそう。アプリならベッドに入っていてもできるので、眠くなったときに画材の片付けなどを気にすることなく塗り絵に没頭できるのも嬉しいポイントです。
心と身体を整える様々な効果が期待できる「塗り絵」。子供の頃にしかやったことがないという人は、ぜひこの機会にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。