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サウナだけじゃない!千葉・ジートピアで味わう新感覚ウィスキング体験

サウナだけじゃない!千葉・ジートピアで味わう新感覚ウィスキング体験

サウナ好きでも、まだ体験したことのない人が多い“ウィスキング”。サウナ室で白樺の束を使って体を叩くだけしょ?と思っていたら、もったいないですよ。普通のサウナでは味わえない、素晴らしい体験を先日してきました。場所は全国でも珍しいウィスキングが常に受けられるサウナ施設、『ジートピア』です。今回はその体験をありのままお伝えします!
Agenda.
  1. 日本初!ウィスキングが常に受けられるサウナ施設
  2. 実際にウィスキング体験
  3. ウィスキングマイスターに聞いた、施術する上で大切にしていること

日本初!ウィスキングが常に受けられるサウナ施設

ジートピア外観
水風呂

千葉県船橋にある老舗の男性専用サウナ施設『ジートピア』。

大きくて重厚感のある熱さのサ室と、良質な地下水を使用した水風呂が魅力の施設です。

そしてここは、日本で初めてウィスキングを常設するようになった施設としても有名なんです。

ウィスキングマイスター(ウィスキングの専門知識を持つ方)が常に複数人在籍しており、毎日ネットから気軽に予約して利用することができます。

日本のサウナが大好きという、メリサさん(ペルー出身)

今回その中の一人である、メリサさんにウィスキングを実際に施術してもらうことになりました。

メリサさんは、日系ペルー人のお父さんの仕事の関係で小学校の頃に来日し、以来30年以上日本で暮らしています。前職でアカスリをしていた経験があり、数年前にジートピアで働き始めました。そして2年前からは、ウィスキングに挑戦。現在は施設に欠かせない一推しマイスターに、成長されたそうです。

筆者もウィスキング自体をほとんど受けたことがないので、期待が高まります。

では実際に体験に行ってみましょう!

実際にウィスキング体験

STEP1:ロウリュ、ウィスクでサンドイッチ

ウィスキングを行う低温サウナ室(公式予約ページより引用)

まずはウィスキングを受けるサウナ室へ。

入った瞬間に森のような香りがブワッとしてきました。ウィスク(白樺などの枝葉を束ねたもの)が室内にたくさん既に用意されているからでしょうか。これは、いつものサウナ室と雰囲気が全然違うぞ...

まずは今日使うウィスクの種類を実物を見ながら説明してもらいました。白樺、オーク、ハーブミックスなど4種...思ったよりたくさんの種類を使ってくれるんですね。顔の下にもヴィヒタがセットされて、香りが常に楽しめます。

いよいようつ伏せに横たわって、施術スタート!

ウィスクが浸かった水でロウリュしてもらい、蒸気がゆっくりと体に降りてきます。さらに蒸気で温まったウィスクをギュッと体に押し当ててもらうと、森の草木の上に寝転がっているような気分に...この時点ですごい非日常感。

STEP2:全身をウィスクで叩く

続いては全身をウィスクで叩いてもらいます。

優しく押し当てる感じかと思いきや、結構バシバシッと強く叩いてくれました。これがマッサージみたいですごく気持ち良いんですよ。体全体に草木のエキスが染み込む感じがしました。

足が冷えやすいので、重点的に足を温めるように意識されているそうです。

足もしっかりと上げて、足裏までバシバシとやってくれます。サウナ室でこんなに足先がぽかぽかになるのは初めてでした!普段のサ室で足を高く上げることないですもんね。

『温度はどうですか?苦しくないですか?』と施術中にこまめに気にかけてくれて、安心して受けることができました。

STEP3:中間休憩(水分補給、換気、冷却)

10分くらい全身を叩いてもらい、かなりポカポカに!そろそろ出たいなぁ〜と思ったくらいで、中間休憩に入ります。

サ室の扉を開けて外の冷たい空気を取り入れながら、お茶をもらい水分補給。ホッと一息つけました。

次は仰向けになって体を冷やしてもらいます。湿ったタオルをかけてもらい、待っていると『シュワシュワ〜』と音が...

え、、まさか炭酸水!?

そのまさかで、冷えた強炭酸水を頭や体にかけてくれるんです。火照った体の表面が一気に冷え、新しい肌に生まれ変わるような感覚でした。一言で言えば、気持ち良すぎる...

体にも同様に水をかけてくれて、しっかりと冷却していきます。換気も十分にされたからか、熱苦しさは完全にリセットされ、気持ちよく脱力できました 。

その後は先ほどと同様にロウリュで体感温度を上げながら、ウィスクで体の前面を5~10分程度叩いてもらいました。終わった頃には体の芯からまた温まっていましたね。

STEP4:水風呂で浮かし

合計で約20分ほどのサ室での施術が終わり、水風呂へ移動します。

ゆっくりと水風呂に入ってから、横になりメリサさんに体を預けます。くるくると水風呂を回転しながら浮かべてもらうと、自分がどこか高いところへフワフワと飛んでいくような感覚に。

浮かしから下ろされた時にも、『ここどこ?何してたっけ?』となるくらいにフワフワ感が続きます。

水風呂から上がって待っていると、首から頭へ冷水をかけてくれました。思わず声が出るくらい、キンキンに冷えていて、フワフワから一気に目が覚めます。

続けてすぐに温かいお湯をかけてくれて、体がまたフワッとゆるんでと...何と激しい温度の高低差でしょう。これは普通のサ室→水風呂では絶対味わえないですね。

STEP5:椅子に座って大休憩

最後は浴室にあるインフィニティチェアに座り、タオルで全身を包んでもらいました。

力が抜けると同時に、頭から爪先まで全身がポカポカしてくるのが分かります。そして意識はすーっとぼやけていくんです。

アロマをまきながら、仰いでくれるメリサさん

しばらくぼーっとしていると、ぼんやりいい香りがしてきます。メリサさんがアロマスプレーを使いながら、優しく仰いでくれていました。(レモングラス+ミントなど、複数のアロマをオリジナルでブレンドして使っているんだとか)いい香りに包まれながら時間を忘れて、さらにぼーっとうとうと。

起き上がった時に驚いたのは、体がすごく軽く、肌もいつも以上にツヤツヤしていたことです。いつものサウナで得られるようなリラックス感だけでなく、全身の細胞からまるっと生まれ変わるような、そんなリフレッシュ感を味わえたように思います。

すごいぞウィスキング、すぐにまた受けにきたい...

ウィスキングマイスターに聞いた、施術する上で大切にしていること

メリサさん(右)、戸川さん(左)

普段のサウナでは味わえない不思議な感覚を体験した後は、今回施術を担当してくれたメリサさん、そしてジートピアの企画運営を担当する戸川さんに、お話を聞くことができました。

― メリサさん、ウィスキングを始めたきっかけは何ですか?

浴室

メリサさん
サウナが好きだったのと、戸川さんたちがやってるのを見て「自分もやってみたい!」と思ったんです。お客さんからも「あなたならできそう」って言われて。
最初は受けたこともなかったから不安だったけど、とりあえず一回受けてみようと思って。戸川さんにやってもらったら「これならできるかも」ってなって、そこから練習を始めました。

― どうやって学んでいったんですか?

戸川さん
ジートピアのウィスキングの定義は“植物を使ってサウナ室でお客さんを癒すこと”。他に細かいマニュアルはないので、やりながら自分の感覚で作っていくスタイルです。
メリサさんはアカスリの経験があるから、人に触れることに抵抗がないし、圧のかけ方とかもセンスがいい。だから覚えるのも早かったんですよね。

メリサさん
アカスリの時にマッサージもしてたんです。それをちょっと取り入れたりして、自分なりに工夫しています。やり方が決まってないからこそ、お客さんの反応を見ながら「こうしたら気持ちいいかな」って、少しずつ自分のスタイルにしていってます。

― ウィスキングの魅力はどんなところ?

メリサさん
普通のサウナと違って、植物で体を温めるのが新鮮で不思議なんですよね。最初は「こんなもんかな」って思うお客さんも多いけど、最後に芯からじんわり温める工程をすると「いつもと違う!」って驚いてくれるんです。その瞬間がすごくうれしい。
あと冷やす工程も入れるから、ただ温めるだけじゃない。温めて冷やして…を繰り返すと、不思議な感覚になるんですよ。

― 施術する上で大切にしてることは?

メリサさん
お客さんとの会話ですね。もちろん静かに過ごしたい人もいるけど、少し会話を入れるとリラックスできたり、その日の調子もわかるんです。サウナ好きな人が多いから、『このサウナいいよ!』なんて情報交換で盛り上がることもありますよ。

― これから挑戦してみたいことはありますか?

メリサさん
すでにウィスキングにオイルトリートメントを組み合わせるメニューに挑戦しています。ウィスクを使ったマッサージが終わった後、最後の5分だけオイルを使ってしています。あとは、もっとたくさんのお客さんに来てもらって、それぞれが何を求めてるのかを知っていきたいですね。

***

植物の香りとぬくもりに包まれる特別な時間。そこには、メリサさんのやさしい手と、お客さん一人ひとりに向き合う思いがありました。

サウナ好きの方も、まだ体験したことのない方も、ジートピアで“ここにしかないウィスキング”を体感してみてください。

きっと新しいサウナの世界が待っていると思います。

施設詳細

取材・執筆:さとる

さとるのプロフィールページ